BLOG|矯正の本音

矯正歯科に関する正しい知識や情報のご提供、医院の活動のご報告などを連載していきます。

2017.11.16

矯正治療が長くなる原因

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は矯正治療の期間に関することをお話していきます。

一般的に矯正治療は大きく分けて動的治療期間と保定期間の2つに分けられます。動的治療期間とは、ブラケットとワイヤーを使用して歯を動かし、歯列を綺麗に並べていく期間です。矯正治療のイメージはこの期間ではないでしょうか。


保定期間とは、治療によって動かした歯は元あった位置に戻ろうとするので、その後戻りをリテーナーなどの装置を使用して防止する期間のことです。


矯正治療を開始する前に患者さん個々の歯列や骨の状態に応じて治療の計画を立ててから始めていきます。その段階での大体の治療期間をお伝えすることは出来ますが、予想より治療期間が長くなってしまうこともあります。


◆治療期間が長くなってしまう要因
○骨の成長
小児の患者さんではまだ完全に顎骨が成長しきっておらず、その成長も想定した治療計画を立てていく必要があります。ただ予想通りに骨が成長してくれない症例もあり、その際に治療の修正を行う必要があります。その修正で治療期間にズレが生じてしまうこともあります。


○虫歯
ブラケットやワイヤーなどの矯正装置を装着していると、従来のブラッシングではどうしても磨けないところが出来てしまいます。細かいところも磨けるブラシなどで指導を行うのですが、日々のブラッシングで手を抜いてしまうと虫歯が出来て、矯正治療を中断しなければならないときもあります。


○患者さんの協力不足
矯正治療を始める際に、叢生などになってしまった原因も同時に検討していきます。要因の一つとして癖が挙げられることがあり、何気なくやっている頬杖などの癖によって噛み合わせがズレてしまうことも少なくはありません。そういった癖は取り除いていかないと、なかなか治療計画通りに進まないため、そういった意識付けも必要となります。また、治療期間中に毎日取り外しが出来るものを一定時間以上装着してもらうこともあります。ついつい忘れがちになってしまうものですが、装着してもらわないと動きが止まってしまうこともありますので、治療期間の延長となってしまうこともあります。

順調に治療が進んだとしても長い期間、私達スタッフと一緒に治療を頑張ってもらうことになります。そのため私達スタッフ一同も出来る限り負担を軽減できるように患者さん一人一人としっかり向き合って治療を行っていますので、一度お気軽に雰囲気だけでも見に来ていただけたらと思います。

2017.10.31

リテーナーの重要性について

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回はリテーナーという保定装置について書いていこうと思います。

矯正治療には大きく分けて動的治療期間と保定期間に分けることが出来ます。動的治療期間とは、歯に矯正装置を付けて歯を動かして歯並びを綺麗にしていく期間のことです。そして保定期間というのは、リテーナーという装置を使用して綺麗に並んだ歯列を維持するために必要な期間になります。

Q:なぜリテーナーを使用する必要があるのでしょうか?
A:人間の体は元に戻ろうとする力が働きます。今までの歯並びは、現状の骨の状態などを踏まえて安定していた状態のため、それを変えるというのは異変が起こったという状態になるのです。矯正治療後に噛み合わせなど安定できる状態に極力持っていくように努めていますが、骨の状態によっては完全に固定がしにくい時もあります。そういった状況も踏まえて綺麗に並べた歯列を長く維持するためにリテーナーを使用してもらっています。

Q:リテーナーとはどんなもの?
A:リテーナーと言っても種類がいくつかあります。①歯の裏側にワイヤーを接着し固定するもの、②着脱式のワイヤーレジンというプラスチックで作られたもの、③着脱式のマウスピースのようなものなどがあります。




Q:リテーナーの使用期間は?
A:先程も書きましたが、患者さんによって安定度が異なるため、装着期間は異なってきます。ただ、最低でも1年間は歯周組織が安定するために必要とされていますので、その間はしっかりと装着してもらうようにお願いしています。

Q:リテーナーの注意点は?
A:リテーナーは歯の後戻りを防ぐためのものですので、しっかりと装着しないと歯が動いてしまいます。そうなると治療後に作成したリテーナーが合わなくなってしまいますので、装着は確実にしていただくということと、合わなくなったリテーナーを無理に使用するのではなく、再調整をして使用するようにしてください。また、破損した際ももちろんすぐに作成して装着するようにしてください。

Q:メンテナンスは?
A:取り外し式のリテーナーを使用する際には、雑菌などの繁殖を防ぐためにも指定された洗浄剤などでしっかり洗浄するように注意してください。ブラケットとは形状が異なるため、リテーナーを使用し始めた直後は違和感があるかもしれません。ただブラケット装着の時も徐々に違和感が少なくなっていったようにリテーナーも違和感は少なくなっていきますので、綺麗な歯列を維持するためにも意識してリテーナーの使用をお願いします。

2017.10.25

年齢ごとの歯が抜けてしまう本数

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

最近よくメディアなどでも予防歯科という言葉を耳にするようになって来ました。皆さんの中にも予防歯科の観点から歯石などのクリーニングに通っている人もいるのではないでしょうか。日本歯科医師会と厚生労働省が推進している80歳まで20本以上自分の歯を残そうという8020運動も広がりを見せ、歯に対する意識が高くなってきている印象を受けることが多くなってきています。ただどうしても年齢と共に歯が抜けるリスクが高くなるというのも事実ですので、今回は年齢ごとの歯が抜けてしまう本数ということに注目していきます。

■年代ごとの歯が抜ける本数
40代:1~2本
50代:2~3本
60代:約3本
70代:5~6本

まだ歯が抜けたことが無いという人はなかなか実感が湧かないかもしれませんが、意外にも40代で1~2本の歯が抜けてしまうという経験をしている人は多くいます。さらに年齢が進むにつれて抜ける本数も多くなってしまい、70代では5~6本もの歯が抜けてしまうという結果になっています。年代ごとの抜ける本数ですので、70代で合計11~14本歯を失ってしまうということになります。成人の歯は通常28本(親知らずを除く)ありますので、これだけ抜けてしまうと20本の歯を残せていないので8020運動を達成できない人がまだまだ多くいるということになります。

■歯が抜ける原因は?
では何故歯が抜けてしまうのかという原因を説明します。一番多い理由としては、虫歯(う蝕)や歯周病が挙げられます。虫歯を放置して抜くしかなくなってしまったり、歯周病が進行して歯周組織で歯を支えられなくなってしまって抜けてしまうなど、どなたにも起こり得る問題です。しかしこの問題は、毎日のブラッシングや歯科医院でのクリーニングでかなり予防することが出来るため、意識して清掃する人の方が比較的8020運動の達成率も高くなっています。

また、噛み合わせも原因の1つとして挙げられます。8020運動の達成者の中には重度の上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口、しゃくれ)の人は見られなかったというデータも歯科大学で調査されていますし、叢生(乱ぐい歯、デコボコ)があると先程挙げた虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。そのため、そういう理由から矯正治療を始める方も増えてきました。




自分の歯でおいしい食事をいつまでも楽しむため、日々の習慣などを見直してみるのも必要なのではないでしょうか。

2017.09.29

犬歯の役割

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、歯の役割に注目していく中で、前回に続き犬歯にスポットライトを当てて説明していきたいと思います。

■犬歯の役割
肉食動物ではすごく立派な犬歯を持っている動物もいるように、本来の犬歯の役割は食べ物を切り裂くというものになります。

形態から見ていくと、犬歯は一番前の歯(切歯)から数えて3番目の歯で、歯茎の中に埋まっている歯根という部分が一番長くなっています。これは、他の歯と比べて一番大きな力が掛かるためにこの様になっており、食べ物を食べるための咀嚼などの際にも前歯や臼歯に力が掛かり過ぎないように支える役割も持っています。


■不正咬合

八重歯
八重歯というのは、正常な歯列からはみ出してしまっている歯のことを差しているのですが、犬歯の不正咬合としてはこれが最も多い症状になります。犬歯は永久歯に生え変わる時に最後のほうに生えてくる歯になるため、顎が小さくて歯列が狭い人などでは犬歯が生えてくるスペースが無くなってしまいます。その結果、歯列の外に生えてくるしかなくなってしまい、八重歯となってしまうのです。そのため犬歯の不正咬合とは言いますが、犬歯だけの問題ではなく、治療の際にも他の歯と総合的に考えて治療していく必要があります。

先程も書きましたが、犬歯は他の歯にかかる力を掛けすぎない様に支える歯になります。そのため、八重歯などで噛み合わせの際に機能できない状態ですと、その支えが無くなり、過度な力が掛かってしまう可能性があります。過度な力は顎や筋肉に少なからず悪影響を与えてしまうことが考えられますので、注意する必要があります。また、犬歯は笑顔になったときに見える歯のため、審美的な観点からも重要であると思います。日本では八重歯はチャームポイントとして捉えられることもありますが、実は欧米諸国ではドラキュラを連想することから敬遠されてきています。海外への留学や、外国の方とお仕事をされる方は特にこれを意識してか歯列矯正を受けるようになってきています。機能的な問題も含めて考えると治療を行うという選択肢も有効だと思いますし、実際に治療する人も増えてきています。


審美的にも機能的にも重要な役割を果たしている犬歯について、少しでも理解していただけたらうれしく思います。

2017.09.19

前歯の役割と不正咬合

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は前歯の不正咬合について書いていきたいと思います。

前歯とは、一番前の歯(中切歯、ちゅうせっし)とその隣の歯(側切歯、そくせっし)のことで、上下ともに4本ずつあります。この前歯は、食べ物を噛み切るという大切な役割を持っています。また、一番前にある歯なので、見た目の問題としてもかなり大きな影響を及ぼす歯とも言えます。実際に当院でも前歯に関する問題を気にして矯正治療の相談に来る人はかなり多いように思います。では実際にどういう問題で来る人がいるのかも見ていきましょう。


■前歯不正咬合と問題
1)叢生はデコボコや乱杭歯とも言う不正咬合のことで、相談件数としても一番多いのではないかと思います。歯が重なってしまうところが出来てしまうため、ブラッシングが出来ずにう蝕(虫歯)になってしまうリスクも高くなります。


2)オープンバイト開口とも言う不正咬合のことで、噛み締めた状態で上下の前歯が重ならず、隙間が開いた状態になっていることを言います。口腔内の気密度が下がってしまうため、唾液で口腔内の自浄が出来ずにう蝕(虫歯)になりやすくなったり、息が抜けやすくなるので発音に関して障害が出てきてしまうという問題があります。


3)正中離開中切歯の間に隙間が開いている状態のことで、笑った時などに目立ってしまうなどで悩んでいる人も多くいます。レントゲンなどで埋伏歯など確認していく必要があるため、しっかりと検査していく必要がある症状です。



この様な問題以外にも上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口、しゃくれ)など相談に来られる人は様々な内容で悩んでいる人がいます。



初めにも書きましたが、前歯には食べ物を噛み切るという役割があるため、見た目の問題ももちろん大切なのですが、機能上の問題もしっかりと改善していく必要があります。矯正治療もそういったことを全て考慮して治療していくため、悪い部分だけをパッと治療するというわけにはいきません。咬合の問題をしっかりと改善して、きちんと食事をすることで消化・吸収の効率も上がるため、健康面での良い影響も期待できます。各歯の役割をしっかりと意識して、長く良い状態を保つように努力するのを忘れずに居て貰えたらと思います。

2017.08.30

癒合歯

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は少し珍しいものなのですが、癒合歯(ゆごうし)について説明していきます。この癒合歯というのは、隣同士の歯がくっついた状態で生えてくることで、主に乳歯で見られることが多いです。乳歯で5%未満、永久歯で0.4%未満で発症するというデータも出ています。乳歯の下顎前歯で起こることが多く、原因としては遺伝ということが挙げられていますが、まだはっきりとは分かっておらず、根本治療に至るのは難しいとされています。

この癒合歯に関しては慌ててすぐに何かをしないといけないということは少ないです。癒合歯でまず見てもらうことは、くっついている歯の間に溝があるかどうかということです。この溝が直接的に悪影響を及ぼすというわけではないのですが、隙間や凹凸が多いと磨き残して虫歯などのリスクにもなりかねません。きちんとブラッシングの指導を受けるか、溝を歯科用のプラスチック素材(シーラント)で埋めてしまうのが良いのではないかと思います。

ただ癒合歯でも少しやっかいな問題を引き起こす場合もあります。乳歯期に多い癒合歯ですが、この癒合歯があると永久歯の先天性欠如(数が少ない)の可能性が高くなります。そうなってしまうと、欠損で歯の間に隙間が出来て隣の歯がその隙間に倒れこんでしまったり、移動してきてしまったりすることが考えられます。その結果、歯列が乱れて不正咬合の状態が悪化してしまったり、ひどい場合では噛み合わせのときに顎関節に悪影響が出てきてしまうこともあります。

↑レントゲンのアルファベットが乳歯、数字が永久歯を表します。BCが乳歯の癒合歯です。本来はBの下に2の永久歯、Cの下に3の永久歯があるのですが、この場合、2の永久歯がありません。

いずれにしても、今どの様な状態で今後どの様になっていく可能性があるかという予測を立てていくことが大切ではないかと思います。欠損はレントゲンなどで簡単に確認することが出来ますので、まずはそういったチェックをして見ることをお勧めします。

矯正治療に来られる方は、癒合歯以外で歯が欠損している方もいますし、事前に欠損が分かっていれば治療の選択肢を増やせる可能性もあります。歯列矯正医はこういった問題を治していけるように治療計画を立てて、治療を行っています。そのため、もしお子さんに癒合歯が見受けられたなら、時間のあるときに一度検査してみてはいかがでしょうか。その上で、今はこのまま様子を見た方がいい場合や、治療を行っていくことをお勧めする場合など状況に応じた適切な提案が出来るように心掛けています。

2017.08.24

矯正歯科医院を知ったキッカケ

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今日は矯正治療を受けられた患者さんに対するアンケート調査で、その治療した矯正歯科医院を知ったキッカケについて聞いたものです。

今回のアンケートは調査会社が行ったものですが、回答を見ていると日々の治療においてよりしっかりと検査、診断を行い、丁寧に矯正治療を提供していこうという想いになります。


■矯正治療を受けた歯科医院を知ったキッカケは?(矯正治療経験者490人を対象)
1位)友達、知り合いの評判:38.8% (自分32.0%/子供47.3%)
2位)かかりつけ歯科医院:33.3% (自分38.0%/子供30.9%)
3位)インターネットの情報:13.1% (自分20.0%/子供:9.1%)
4位)自宅、職場の近くにあった:13.1% (自分14.0%/子供:10.9%)
5位)歯科医の紹介:12.1% (自分8.0%/子供14.5%)
6位)雑誌広告:4.0% (自分4.0%/子供5.5%)
7位)地域情報誌:3.0% (自分2.0%/子供3.6%)
8位)立て看板など:2.0% (自分2.0%/子供1.8%)
9位)電話帳:1.0% (自分0.0%/子供1.8%)

結果を見てみると、インターネットがこれほど広がってきているにも関わらず、やはり人のつながりの方が情報価値が高いのがわかります。友人からの話や、歯科医の紹介を含めると50%にも上ります。

また自分の矯正治療時と子供の矯正治療時の割合を見てみると、1位の友達、知り合い評判の比率に差があります。子供の方が知り合いの評判を大切にしているのがわかりますし、実際子供の友達の紹介という方が治療に来られるケースは多々あります。

今回のアンケート調査は、治療を受けた歯科医院の認知経路なので、実際の治療を決断した理由はまた変わってきます。矯正治療期間、治療費、痛み、インビザラインや裏側矯正(舌側矯正)などの見えない矯正治療が出来るかなど、それぞれの患者さんが決める理由はそれぞれです。

ただ、今回のアンケート調査から、信頼おける大切な方からの紹介を受けた立場として、その患者さんが求めていることに対してできるだけ応える矯正歯科であろうという想いが強くなりました。例えば矯正治療期間は無理な治療ではなく、しっかりと技術を磨くことで短縮していくことが出来ます。

そして、現在治療を受けられている患者さんに信頼していただける治療を提供していくことも大切だと思っています。患者さんが心から喜ぶ綺麗な歯並びを手にするために、日々努力を続けていきたいと感じました。

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