BLOG|矯正の本音

矯正歯科に関する正しい知識や情報のご提供、医院の活動のご報告などを連載していきます。

2017.12.27

裏側矯正(舌側矯正、リンガル)の認知度に関して

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は近年問い合わせが増えてきている、裏側矯正に関しての認知度はどの程度あるのかという調査結果を見つけましたのでご紹介したいと思います。

大人の患者さんに、子供の時に矯正治療をしなかった理由について聞いてみると、親に相談することが出来なかった人や昔は特に気にしていなかったという人など様々な理由があります。中でもやはり多く挙げられるのが見た目に関する理由です。

徐々に小児の矯正治療が増えてきていますが、矯正装置を付けていると周りの目が気になってしまうという懸念からなかなか踏み出せずにいるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、そういった方が大人になってから見た目の上で気にならない裏側矯正やマウスピース矯正というものを知り、相談に来たという事例がすごく増えてきているように感じます。では実際にどの程度、認知度が上がっているのでしょうか?

どちらも調査会社が行ったアンケート調査になります。
■裏側(リンガル、舌側)矯正を知っていましたか?
・子供のころ(約5%)
・現在(約63%)

■マウスピース矯正を知っていましたか?
・子供のころ(約3%)
・現在(約57%)

裏側矯正に関しては、1970年代から研究開発はされてきていたのですが、当初はかなり装置が大きかったり精度が悪かったりと色々問題がありました。しかし、近年の装置の進化からそういった問題もかなり改善されてきており、使用頻度が高くなってきています。歯の裏側に装置を付ける裏側矯正にとって装置の大きさや治療時の操作性の良さというのは直接患者さんの治療時の負担や、日常の快適性に繋がるため非常に大きな進歩だと思います。

マウスピース矯正というのは、透明なマウスピースをはめて治療をする方法で、近年とても多くなってきました。取り外しが出来るなど患者さんの見た目上のメリットはあるのですが、装置を付け忘れたりすると治療が思ったように進まなくなりますし、適応症例も全ての患者さんに使えるわけではないという問題もあります。

いずれにしても矯正歯科の学会などでも各矯正器具メーカーから次々に新しい商品が出てきたりしており、治療の選択肢も増えてきているように思います。患者さんの状態によっては使えない装置があったり、永く安定した綺麗な歯並びのために必要な矯正装置をご説明することもありますが、できる限り希望沿って治療していきたいと思っています。

2017.12.21

補綴物がある場合の矯正治療について

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、補綴物(詰め物、被せ物)について説明していきます。最近では、う蝕(虫歯)の治療で様々な種類の補綴物が出てきています。矯正治療を検討する人の中にも補綴物を使用している人も少なくないと思いますので、種類や特長の紹介をしていきます。

■ゴールド(金)
昔から金歯として使用されてきており、柔軟性に富んでいます。そのため歯にフィットしやすく、周りの歯を傷つけるリスクが少ないのが特徴です。また、金属アレルギーの患者さんにも使用できるため、矯正用のブラケットに使われたりもします。しかし、かなり高価になってしまうというのは言わなくてもお分かりいただけるかと思います。



■プラスチック(コンポジット)
プラスチックは素材が安価で、加工しやすいため治療の費用を安く抑えられるという特徴があります。しかし、強度が少し弱いため傷がつきやすいと言う問題があります。また、吸水性があるため、着色してしまうというのも問題になることがあります。矯正用のブラケットの中にもプラスチックを使用しているものがありますが、種類によっては着色してしまうこともあります。



■セラミック
透明感がある素材で、表面も滑らかなためとても審美性に優れた素材です。しかし、硬度が高いために周りの歯を傷つけてしまったり、強い衝撃で割れてしまう可能性もあります。また、金ほどではないですが少し治療費が高くなってしまいます。矯正用のブラケットにもセラミックを使ったものが多くあります。



■ジルコニア
素材としては一番新しい部類に入るもので、模造ダイヤと言われるほどの強度が特徴です。しかし、ジルコニアは特有の白さがあり、目立ちやすいためにセラミックで表面をコーティングしたものが一般的に使われています。この様に加工が必要なため、価格も高くなる傾向にあります。セラミックと同様に、矯正用のブラケットにもジルコニアは採用されています。



上記の他にも、セラミックとプラスチックを混ぜたものや、銀歯と言われる金銀パラジウム合金など補綴物の種類はたくさんあります。

矯正治療の相談に来られる時にこの様な補綴物が入っていても矯正治療が可能ですか?という質問を良く受けますが、補綴物が入っていても治療は行えます。専用の接着剤を使用したり、バンドという金属の帯のようなものを歯に装着したりと方法はいくつかありますので、素材や部位によって適切な方法を選んでいます。そのため、治療を始める前に補綴物がある患者さんは、その材質の確認、また歯の状況などもしっかりと確認したうえで治療計画を立ててまいります。

2017.11.29

矯正治療前の相談件数と治療開始のきっかけについて

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今日は矯正治療前の相談件数と治療開始のきっかけについてお話していきたいと思いますが、皆さんが矯正治療を受けるとなると、治療を開始する前に何軒程度の歯科医院に相談に行くでしょうか?今回はそういった内容のアンケートを調査した結果が見つかりましたので、ご紹介したいと思います。

■矯正治療前、何軒の歯科医院に相談に行きましたか?
1.  1軒:68.9%
2.  2・3軒:27.8%
3.  4・5軒:2.6%
4.  6軒以上:1.3%

1軒という回答が68.9%で一番多かったのですが、2軒以上相談に行っているというのが3割ほどいるというのは少し意外な結果だったように思います。この場合、治療前なので意味は異なりますが、インフォームドコンセントなどしっかりといろんな意見を聞いてから納得して治療したいというのが広まってきているのかなと感じます。

■矯正治療をする医院を決めたきっかけは何でしたか?
1.  27.1%:両親が決めた
2.  22.7%:医師が丁寧に対応してくれた
3.  15.8%:装置や治療方法が納得できた
4.  15.7%:通院に便利であった
5.  8.8%:費用が安かった
6.  4.4%:知人からの紹介
7.  3.5%:治療期間が短かった
8.  2.1%:その他

小児期の矯正治療などもだいぶ浸透してきたため、1番目の両親が決めたからというのは納得のいく順位かなと思います。2番目以降は自身で決めた成人患者さんの意見が続いていると思いますが、これも見ていくとかなり納得のいく順位になっているのではないでしょうか。

矯正治療は長い時間とお金をかけて治療をしていくものになりますので、しっかり治るのかというところや最後まできっちり面倒を見てくれそうな矯正医なのかというのが気になるのは当然だと思いますし、まだ治療前で気にしていなかったという人は是非そこも見ていただくと良いのではないかと思います。

しかし、装置や治療に関してなかなか判断するのが難しいと感じる人も中にはいるかと思います。患者さんの希望もあると思いますので、私達も最大限にそれは考慮していきたいと思いますが、人それぞれ歯列の状態や顎の大きさなどは違ってきます。またその不正咬合の原因も様々です。

そのため、使用する装置や治療方法などはその人によって変わってくるので、私たち矯正専門医院ではその診断にしっかりと時間をかけて行っています。そうして作成した治療の計画を患者さんに出来るだけわかりやすく説明し、納得してもらえるように日々努力しています。そのため、難しく考えすぎずにどういった治療が可能なのか、効率的なのかというところを聞きに来て貰えたらと思います。その説明に納得してから治療を検討するというのでも遅くは無いと思いますので、お気軽に相談に来てください。その際にスタッフも含めて、雰囲気なども含めて気に入って貰えたらうれしく思います。

2017.11.22

矯正を始めた時期

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、矯正の治療を開始した時期についてのアンケートを紹介していきたいと思います。今年調査会社が行った最新のものです。

最近よく小児の時期から矯正治療を開始したら、抜歯をせずに矯正治療を行えるという意見を聞くことがあります。ただ覚えておいて欲しいのが、全員が抜歯せずに治療が出来るという保障は無いということです。もちろん早期から治療を開始すれば骨の成長を踏まえた治療を行えるので抜歯をしなくて済む可能性は高くなりますが、個々の状態によって変わってくるというのが現状です。

◆あなたが矯正治療を始めた時期を教えてください。
・小学生以下・・・42.3%
・中学生、高校生・・・21.5%
・大学生・専門学生・・・5.8%
・それ以上・・・30.4%

この様なアンケート結果が出ていました。小学生以下から治療を始めたというのが一番多く、42.3%という結果になっています。小学生から中学生ぐらいを合わせると6割を超します。では、永久歯列期ではなく、乳歯列期の小児矯正を行うメリットは何かあるのかということも併せて紹介しておきます。

・非抜歯での可能性
上にも書きましたが、顎の骨の成長をコントロールしながら治療を行うことが出来るので、歯の並ぶスペースをある程度確保することが可能になります。しかし、それでもスペースが足りない人においてはやはり抜歯という選択肢を検討してもらう必要がありますので、100%抜歯せずに終われるというわけではありません。


・状態の悪化を防ぐ
上顎前突(出っ歯)や下顎前突(しゃくれ、受け口)などが今現状で既にあるという人は、放っておいたら状態が悪化してしまう可能性があります。そのため、初期の段階から改善することによって、将来の治療の程度を軽減するということは可能になります。



・癖の改善
指しゃぶりや頬杖などの何気ない癖を続けていくことによって不正咬合がひどくなることも良くあります。またパッと見ても分からない舌の癖なども大きく影響してくることがあります。治療を行いながら癖を改善するトレーニングも行いますので、通常より意識して癖を無くすことが可能になります。



この様にメリットもたくさんありますが、それももちろん患者さん個々の状態によって変わってきます。そのため、最も大切なことは、検査・診断をしっかりと行うということで、その結果次第では様子を見ながら必要になってから治療を始めるようにお伝えすることも良くあります。いずれにしてもこの検査・診断をまずはしっかりと行えるところで見てもらい、それから治療について考えてみるのも良いのではないでしょうか。

2017.11.16

矯正治療が長くなる原因

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は矯正治療の期間に関することをお話していきます。

一般的に矯正治療は大きく分けて動的治療期間と保定期間の2つに分けられます。動的治療期間とは、ブラケットとワイヤーを使用して歯を動かし、歯列を綺麗に並べていく期間です。矯正治療のイメージはこの期間ではないでしょうか。


保定期間とは、治療によって動かした歯は元あった位置に戻ろうとするので、その後戻りをリテーナーなどの装置を使用して防止する期間のことです。


矯正治療を開始する前に患者さん個々の歯列や骨の状態に応じて治療の計画を立ててから始めていきます。その段階での大体の治療期間をお伝えすることは出来ますが、予想より治療期間が長くなってしまうこともあります。


◆治療期間が長くなってしまう要因
○骨の成長
小児の患者さんではまだ完全に顎骨が成長しきっておらず、その成長も想定した治療計画を立てていく必要があります。ただ予想通りに骨が成長してくれない症例もあり、その際に治療の修正を行う必要があります。その修正で治療期間にズレが生じてしまうこともあります。


○虫歯
ブラケットやワイヤーなどの矯正装置を装着していると、従来のブラッシングではどうしても磨けないところが出来てしまいます。細かいところも磨けるブラシなどで指導を行うのですが、日々のブラッシングで手を抜いてしまうと虫歯が出来て、矯正治療を中断しなければならないときもあります。


○患者さんの協力不足
矯正治療を始める際に、叢生などになってしまった原因も同時に検討していきます。要因の一つとして癖が挙げられることがあり、何気なくやっている頬杖などの癖によって噛み合わせがズレてしまうことも少なくはありません。そういった癖は取り除いていかないと、なかなか治療計画通りに進まないため、そういった意識付けも必要となります。また、治療期間中に毎日取り外しが出来るものを一定時間以上装着してもらうこともあります。ついつい忘れがちになってしまうものですが、装着してもらわないと動きが止まってしまうこともありますので、治療期間の延長となってしまうこともあります。

順調に治療が進んだとしても長い期間、私達スタッフと一緒に治療を頑張ってもらうことになります。そのため私達スタッフ一同も出来る限り負担を軽減できるように患者さん一人一人としっかり向き合って治療を行っていますので、一度お気軽に雰囲気だけでも見に来ていただけたらと思います。

2017.10.31

リテーナーの重要性について

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回はリテーナーという保定装置について書いていこうと思います。

矯正治療には大きく分けて動的治療期間と保定期間に分けることが出来ます。動的治療期間とは、歯に矯正装置を付けて歯を動かして歯並びを綺麗にしていく期間のことです。そして保定期間というのは、リテーナーという装置を使用して綺麗に並んだ歯列を維持するために必要な期間になります。

Q:なぜリテーナーを使用する必要があるのでしょうか?
A:人間の体は元に戻ろうとする力が働きます。今までの歯並びは、現状の骨の状態などを踏まえて安定していた状態のため、それを変えるというのは異変が起こったという状態になるのです。矯正治療後に噛み合わせなど安定できる状態に極力持っていくように努めていますが、骨の状態によっては完全に固定がしにくい時もあります。そういった状況も踏まえて綺麗に並べた歯列を長く維持するためにリテーナーを使用してもらっています。

Q:リテーナーとはどんなもの?
A:リテーナーと言っても種類がいくつかあります。①歯の裏側にワイヤーを接着し固定するもの、②着脱式のワイヤーレジンというプラスチックで作られたもの、③着脱式のマウスピースのようなものなどがあります。




Q:リテーナーの使用期間は?
A:先程も書きましたが、患者さんによって安定度が異なるため、装着期間は異なってきます。ただ、最低でも1年間は歯周組織が安定するために必要とされていますので、その間はしっかりと装着してもらうようにお願いしています。

Q:リテーナーの注意点は?
A:リテーナーは歯の後戻りを防ぐためのものですので、しっかりと装着しないと歯が動いてしまいます。そうなると治療後に作成したリテーナーが合わなくなってしまいますので、装着は確実にしていただくということと、合わなくなったリテーナーを無理に使用するのではなく、再調整をして使用するようにしてください。また、破損した際ももちろんすぐに作成して装着するようにしてください。

Q:メンテナンスは?
A:取り外し式のリテーナーを使用する際には、雑菌などの繁殖を防ぐためにも指定された洗浄剤などでしっかり洗浄するように注意してください。ブラケットとは形状が異なるため、リテーナーを使用し始めた直後は違和感があるかもしれません。ただブラケット装着の時も徐々に違和感が少なくなっていったようにリテーナーも違和感は少なくなっていきますので、綺麗な歯列を維持するためにも意識してリテーナーの使用をお願いします。

2017.10.25

年齢ごとの歯が抜けてしまう本数

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

最近よくメディアなどでも予防歯科という言葉を耳にするようになって来ました。皆さんの中にも予防歯科の観点から歯石などのクリーニングに通っている人もいるのではないでしょうか。日本歯科医師会と厚生労働省が推進している80歳まで20本以上自分の歯を残そうという8020運動も広がりを見せ、歯に対する意識が高くなってきている印象を受けることが多くなってきています。ただどうしても年齢と共に歯が抜けるリスクが高くなるというのも事実ですので、今回は年齢ごとの歯が抜けてしまう本数ということに注目していきます。

■年代ごとの歯が抜ける本数
40代:1~2本
50代:2~3本
60代:約3本
70代:5~6本

まだ歯が抜けたことが無いという人はなかなか実感が湧かないかもしれませんが、意外にも40代で1~2本の歯が抜けてしまうという経験をしている人は多くいます。さらに年齢が進むにつれて抜ける本数も多くなってしまい、70代では5~6本もの歯が抜けてしまうという結果になっています。年代ごとの抜ける本数ですので、70代で合計11~14本歯を失ってしまうということになります。成人の歯は通常28本(親知らずを除く)ありますので、これだけ抜けてしまうと20本の歯を残せていないので8020運動を達成できない人がまだまだ多くいるということになります。

■歯が抜ける原因は?
では何故歯が抜けてしまうのかという原因を説明します。一番多い理由としては、虫歯(う蝕)や歯周病が挙げられます。虫歯を放置して抜くしかなくなってしまったり、歯周病が進行して歯周組織で歯を支えられなくなってしまって抜けてしまうなど、どなたにも起こり得る問題です。しかしこの問題は、毎日のブラッシングや歯科医院でのクリーニングでかなり予防することが出来るため、意識して清掃する人の方が比較的8020運動の達成率も高くなっています。

また、噛み合わせも原因の1つとして挙げられます。8020運動の達成者の中には重度の上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口、しゃくれ)の人は見られなかったというデータも歯科大学で調査されていますし、叢生(乱ぐい歯、デコボコ)があると先程挙げた虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいます。そのため、そういう理由から矯正治療を始める方も増えてきました。




自分の歯でおいしい食事をいつまでも楽しむため、日々の習慣などを見直してみるのも必要なのではないでしょうか。

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