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院長ブログ
2017.9.29
犬歯の役割

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、歯の役割に注目していく中で、前回に続き犬歯にスポットライトを当てて説明していきたいと思います。

■犬歯の役割
肉食動物ではすごく立派な犬歯を持っている動物もいるように、本来の犬歯の役割は食べ物を切り裂くというものになります。

形態から見ていくと、犬歯は一番前の歯(切歯)から数えて3番目の歯で、歯茎の中に埋まっている歯根という部分が一番長くなっています。これは、他の歯と比べて一番大きな力が掛かるためにこの様になっており、食べ物を食べるための咀嚼などの際にも前歯や臼歯に力が掛かり過ぎないように支える役割も持っています。

■不正咬合

八重歯
八重歯というのは、正常な歯列からはみ出してしまっている歯のことを差しているのですが、犬歯の不正咬合としてはこれが最も多い症状になります。犬歯は永久歯に生え変わる時に最後のほうに生えてくる歯になるため、顎が小さくて歯列が狭い人などでは犬歯が生えてくるスペースが無くなってしまいます。その結果、歯列の外に生えてくるしかなくなってしまい、八重歯となってしまうのです。そのため犬歯の不正咬合とは言いますが、犬歯だけの問題ではなく、治療の際にも他の歯と総合的に考えて治療していく必要があります。

先程も書きましたが、犬歯は他の歯にかかる力を掛けすぎない様に支える歯になります。そのため、八重歯などで噛み合わせの際に機能できない状態ですと、その支えが無くなり、過度な力が掛かってしまう可能性があります。過度な力は顎や筋肉に少なからず悪影響を与えてしまうことが考えられますので、注意する必要があります。また、犬歯は笑顔になったときに見える歯のため、審美的な観点からも重要であると思います。日本では八重歯はチャームポイントとして捉えられることもありますが、実は欧米諸国ではドラキュラを連想することから敬遠されてきています。海外への留学や、外国の方とお仕事をされる方は特にこれを意識してか歯列矯正を受けるようになってきています。機能的な問題も含めて考えると治療を行うという選択肢も有効だと思いますし、実際に治療する人も増えてきています。