BLOG|矯正の本音

矯正歯科に関する正しい知識や情報のご提供、医院の活動のご報告などを連載していきます。

2018.09.04

親知らずの抜歯

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、親知らずの抜歯をどのように考えていくかということについてお話していきたいと思います。

親知らずとは、一番前の歯から数えて8番目の歯で、最後のほうに生えてくる歯です。近年では食事などで柔らかいものを食べる食文化に変わってきており、顎の成長が昔より進んでいない人が多くなっています。顎の成長が進まないということは、口腔内の歯が並ぶためのスペースが少なくなるということに繋がります。そうなると、親知らずがきちんと並ぶスペースが無くなってしまい、生えてこれなかったり、変なところに傾いて生えてきてしまうということが多くなります。

この様に、親知らずの生え方などはそれぞれ違いますので抜歯するかどうかは実際に検査と診断を行なわないとはっきりとしたことはお伝えできません。ではその診断のときに抜歯と非抜歯を検討する理由を少し紹介してみたいと思います。

■親知らずを抜歯する場合
1. スペースを確保しないといけないとき
叢生(デコボコ、乱ぐい歯)や捻転(歯のねじれ)といった不正咬合の主な原因となっているのが、全ての歯が並ぶだけのスペースが無いということです。スペースが足りないと、永久歯の中でも後から生えてくる歯がきちんと並ぶためのスペースが無いので、歯列からはみ出して生えてきたり、回転して生えてきたりします。矯正治療でこのスペースを確保する方法としては、IPR(歯の側面を少しずつ削る方法、ディスキング)や抜歯、奥に歯を移動させるといった方法があります。奥に歯を移動させるときに親知らずが邪魔になってしまう場合は抜歯をする必要があります。
2. 噛み合せに問題があるとき
親知らずが正常な位置に生えていない場合、きっちりと上下の歯が噛み合っていない事があります。そういった場合、顎の関節に負担が掛かって顎関節症の可能性が出てきてしまったり、隣の歯に余分な力が掛かって歯列が乱れてきてしまうこともあります。そのため、こういった場合にも抜歯を検討する必要があります。


■親知らずを抜歯しない場合
1. 大臼歯に問題があるとき
親知らずの前にある大臼歯に重度の虫歯などの問題がある場合は、その歯を抜歯して親知らずを残して治療することもあります。

2. 正常な位置に生えているとき
患者さんの要望や清掃性の観点から親知らずを抜歯することもありますが、正常な位置にしっかりと生えており、スペースなども問題無い場合は、無理に親知らずを抜歯する必要は無いと思います。

この様に親知らずの抜歯・非抜歯という問題一つを取り上げてみても、他との関連などしっかりと見ていかないと判断できないのが分かってもらえるのではないかと思います。もちろん患者さんの希望は優先して治療計画は立てていくようにしていますが、どうしても抜歯が必要になることもあるというのは念頭に置いてもらえたらと思います。