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CLINIC
院長ブログ
2018.3.29
表側矯正と裏側の矯正の費用

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

矯正治療と聞いて、まず思い浮かぶことはどんなことでしょうか?長い期間、金属の装置とワイヤーを着けて治療を行っている人を思い浮かべる人も少なくはないかと思います。やはりまだ矯正治療を受けている日本人は少数派のため、見た目でどう思われるかが心配という声を聞くこともたくさんあります。

しかし、そういった声がたくさんあるので、矯正治療で使用する材料も徐々に進化してきました。プラスチックやセラミック、ジルコニアなどの白や透明の素材を加工して矯正装置を作成する技術が確立され、現在ではかなり普及してきました。ただこういった素材は金属より加工が難しく、原材料費も高いために装置自体の価格が高くなってしまいます。

さらに近年では、ブラケットにキャップを被せたり、セルフライゲーションというシャッターが付いている矯正装置も出てきています。リガチャーという細い金属線を使う必要がないため、審美的に優れる部分と優しい力で治療をすることが出来るというメリットがあります。しかし、当然ながらそういった矯正装置は作成により高度な加工が必要になるため、装置の価格は高くなってしまいます。

では裏側矯正で使用する矯正装置はどうでしょうか。

裏側矯正で使用する装置は基本的に金属で作られています。では安いのではないかと思われるかもしれませんが、裏側矯正で使用する装置は小さく作ったりする技術が必要になりますので、表側の装置よりは高額になります。

また、裏側矯正を行う際には間接的に矯正装置を取り付けるための技工が必要になります。表側矯正では医師が目で見ながら装置を取り付ける位置を微調整することが出来ます。しかし裏側矯正では直接見ながらの調整が出来ないため、患者さんの口腔内模型を作成し、装置を取り付けるためのジグというものを作成しています。そのため、そういった技工物を作成するための費用が発生してしまいます。

その他にも、裏側矯正は表側矯正と力の掛かり方が違うため、医師の技術力にも左右されやすいですし、繊細なコントロールも必要になります。来院時の治療時間も表側矯正と比較すると少し長く掛かる傾向にあるため、トータルでの治療費としては表側矯正よりは高くなっているのが現状です。

費用のことを中心に書いてきましたので、裏側矯正をお勧めしていないような内容に捉えられてしまうかもしれませんが、価格差があっても裏側矯正を選択する人が増えてきているというのはそれだけメリットとして感じる人が多いということだと思います。治療はしたいが、見た目で矯正装置をつけるのをどうしてもためらってしまっている人などは一度相談してみてはどうでしょうか。