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CLINIC
院長ブログ
2020.4.3
妊娠・出産における矯正治療のメリット

メープル矯正歯科の山口です。

前回、妊娠中でも矯正治療は可能かどうかというテーマでお話ししましたが、今回はむしろ妊娠や出産において矯正治療がメリットとして挙げられる点についてお話していきたいと思います。

■虫歯のリスク低下
前回、妊娠中は虫歯に注意していただく必要があるとお伝えしましたが、矯正治療で歯列が改善されると、ブラッシングの際の磨き残しが少なくなります。そうすると虫歯にかかるリスクが少なくなり、妊娠中の虫歯治療などのストレスを抱えることが無くなるのではないかと思います。

■歯牙の保護
出産時には、妊婦さんにかなり負担がかかるので、強い力で歯を食いしばるという方もおられます。その際に、叢生(凸凹、乱ぐい歯)などの不正咬合があると、接触する歯が限定されます。しっかりと噛み合わせが整った歯列であれば食いしばりの力も分散できるのですが、特定の歯しか接触していない状態で食いしばりが起こってしまうと、食いしばりの力が集中して歯が欠けてしまうなどのリスクもあるため、注意が必要です。スポーツ選手などで奥歯がすり減ってしまうというのも同じように食いしばりが原因で起きています。そのため、少しでも力を分散させることが出来るように噛み合わせの改善を行うと、歯牙の保護にもつながります。

■食事の際のメリット
矯正治療で歯並びを改善すると、咀嚼機能が向上します。その結果、食べ物をしっかりと細かく噛み砕くことが出来て、消化・吸収の効率が良くなります。赤ちゃんがお腹の中にいる時は、お母さんが摂取した栄養が赤ちゃんの栄養にもなりますので、食事に気を付ける方もたくさんおられます。そのため、効率の良い消化・吸収は、そういった観点から母子ともにとても有益なことだと言えると思います。
もちろん、上に挙げたことは妊婦さんに限ったことではありません。男性でも女性でも、虫歯や歯のすり減りのリスクを減らせるのはいいことですし、栄養の吸収効率が上がることもとても有益なことです。矯正治療は治療期間や費用も掛かる治療のため、人生の転機に検討する方も多くおられます。そういった方も含めて、最大限有益な治療を行いたいと思いますので、何か気になることや悩んでいることがある場合は、お気軽にご相談ください。