こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。
今回は、スポーツや部活をやっている方でも矯正治療を受けられるのか、ということについてお話していきたいと思います。
スポーツや部活を行う際の懸念として、激しい接触によって矯正装置が唇や口腔内を傷付けてしまう可能性があるということがあります。特に日本人の場合は、上顎前突(出っ歯とも言う)の患者さんが多いのですが、上唇や口腔内の接触が強くなる傾向があり、口元に大きな力が加わった際に怪我をしてしまう可能性があります。
ボクシングやアメリカンフットボールなど、激しい接触があらかじめ想定されるスポーツにおいては矯正用のマウスピースガードがありますが、こちらをしていても口腔内の怪我や矯正装置の故障といった危険性が完全に無くなるわけではありません。またこの要因は運動系の部活に限らず、吹奏楽などで金管楽器等を扱うときには同様に楽器との接触や口元にかかる力が大きくなってしまうことも考えられます。
この様に書いてしまうと、スポーツや部活をしている場合は矯正治療が出来ないと判断されてしまうかもしれませんが、最近では部活をしっかり取り組むために裏側矯正の選択をする患者さんもいます。また表側の装置でも問題なく、部活動(吹奏楽やスポーツ)をされている人もいます。
裏側矯正とは、矯正装置を歯の裏側に装着し、治療を行う手法のことです。先程書いたように部活などにおいて激しい接触があった際に、表側の矯正治療だと矯正装置と唇や口腔内部が直接接触するため、怪我や矯正装置の破損といったリスクが考えられます。しかし、裏側矯正だと矯正装置と唇などが直接接触しないため、怪我や矯正装置が破損するといったリスクを減らすことができます。ただ、舌が当たったりもしますので、リスクは低くなりますが完全にゼロになるわけではないということはご理解いただけたらと思います。
表側、裏側矯正は費用面、治療期間にも違いがあります。また、裏側矯正はかなり適応範囲も広がってきているのですが、表側矯正と比較して向いていない症例があるということも事実です。そういった患者さんには、今の現状となぜ裏側矯正が向いていないのかということも含めてしっかりとご説明するようにしています。当院では、患者さんの希望をしっかりと受け止めながら、最大限希望通りの治療が出来るように対応致しますので、疑問やわからないことがある方はいつでもご相談ください。