こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。
今回は、矯正治療が食事にどのような影響を与えるのかということについてお話していきたいと思います。
食事に関してよく患者さんから問い合わせがある項目についていくつか紹介していきます。
■食事中の痛みについて
矯正治療中、食事の際に、個人差はありますが痛みを感じることがあります。これは歯を動かす時に、歯槽骨で骨吸収と骨再生が繰り返し行なわれ、その間の歯根膜部分が炎症を起こすことによって痛みが発生するという仕組みです。
ただこの痛みは動き始めのタイミングなど限られた期間で発生するのが一般的です。痛みがある時期には硬いものを食べるのは控えていただくことがありますが、すぐに慣れて食べられるようになるためそこまで心配していただく必要は無いかと思います。
■ブラッシングについて
矯正治療では、歯にブラケットやワイヤーなどの矯正装置を装着しています。そのため、歯と矯正装置の間に隙間が出来やすく、食べ物が挟まりやすい状態になります。食事後にすぐブラッシングをしていただくことでこの問題は解決できますが、会食などですぐにブラッシングを行なうのが難しい方や少しの間でも挟まるのを見られるのが嫌だという方には裏側矯正(舌側矯正、リンガル)をお勧めすることがあります。
裏側矯正は、歯の裏側に矯正装置を装着しているため、食べ物が挟まっていたとしても見た目に影響することがありません。しかし、表側矯正でも裏側矯正でも、虫歯のリスクという観点からブラッシングはしっかりと行なっていただくようにお願いしています。ブラッシング指導なども行なっていますので、不明点などは聞いていただけたらと思います。
■矯正装置について
金属の矯正装置を使用する場合は、破損に関するリスクは低くなります。しかし、プラスチック素材・セラミック素材などの矯正装置では変形や破損のリスクが少し高くなります。また、矯正装置が破損しなくても、接着している歯から外れてしまうこともあるため、少し食事での意識をしていただいています。硬い食べ物を口いっぱいに頬張ったり、キャラメルなどのくっつきやすいものは極力控えていただくのが無難です。
この様に、食事に関して少し気をつけていただくことはありますが、食べる物がすごく制限されるということはありません。矯正治療は年単位での治療計画になりますので、我慢しすぎず、上手に治療期間を過ごせるように私達もアドバイスを行っています。もちろん患者さんからの質問などにはきっちりとお応えいたしますので、一緒に満足度の高い治療期間を実現していけたらと思います。