(C) 2020 M.O.C.
CLINIC
院長ブログ
2023.5.30
よく頬を噛んでしまう不正咬合

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

食事の時に頬を噛んでしまうということはないでしょうか?いろいろ原因は考えられますが、歯並びが原因になっていることもあるため、今回は頻繁に頬を噛んでしまう不正咬合についてみていきましょう。

そもそも正常な歯並びというのは、上顎の歯が下顎の歯に対して少しだけ外側にあります。そのため、外側にきている上顎の歯が “カバー” の役割をして、頬を噛むということはあまり起こりません。しかし、この上下の関係が何らかの原因でズレていると、この上顎の歯がカバーの役割として機能できず、頬を噛んでしまうということが起こりやすくなります。よく漫画などで上下の歯が切端(歯の先端)でピッタリ噛み合っているのを見かけますが、もし本当に漫画のように上下ピッタリと揃っている状態があったとしたら、かなりの頻度で頬を噛んでしまうでしょう。

では具体的に原因を見ていきたいと思います。

■叢生(乱ぐい歯、デコボコ)
叢生によって上顎が内側、もしくは下顎が外側に傾いてしまうと、上下の噛み合わせが不一致になってしまいます。その不一致になっている特定のところで上顎の歯のカバー能力が下がってしまい、頬を噛みやすくなってしまうことがあります。

■歯列が左右にズレている
上下の歯列が左右にズレてしまっているケースでは、顔貌にも影響がありますし、ズレている方の臼歯で頬を噛むことが多くなります。前歯(中切歯)の真ん中のラインが上下で大きくずれている場合は、このケースに当てはまるのではないかと思います。

■下顎前突(受け口、しゃくれ)
上顎が少し後退してしまう、もしくは下顎が前方に出てしまうという下顎前突の状態だと、前歯部の歯の先端同士がガチガチと当たってしまうことがあります。そうなると、上下の臼歯で噛むことが難しくなり、下顎の歯が外に広がって頬を噛みやすくなることもあります。

これら以外にも様々な不正咬合による問題が考えられますが、頬を噛む仕組みやチェックするポイントは少し理解していただけたのではないでしょうか。頻繁に頬を噛むということが起こると食事に対するモチベーションも下がってしまうので、思い当たるという方は一度相談に来ていただけたらと思います。