(C) 2020 M.O.C.
CLINIC
院長ブログ
2016.10.4
身近になってきた矯正治療

こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。

今日は矯正治療を身近に感じる人が増えてきているというお話です。

矯正治療を、身近に感じるようになった要因は二つあるかと思います。一つは矯正材料の進化により、見えない、目立たない矯正治療が可能になったこと。そしてもう一つは噛み合せ、健康、予防などの重要性が広がってきたことではないでしょうか。

矯正治療は一昔前は金属のブラケットしかなく、矯正治療中にはとても目立っていました。さらに昔になると歯に直接ブラケットを接着する術がなかったため、金属のバンドを歯に巻いて、それにブラケットを装着する時代もありました。ほぼ歯全体が金属で覆われるため、よっぽどのことがない限り矯正治療を受ける人がいなかった時代です。

それに比べると今はセラミックやプラスチック製の白いブラケットが登場したり、ブラケットを歯の裏側につける舌側矯正(リンガル、裏側矯正)や、マウスピース矯正(インビザラインなど)も選択でき、全く見えない状態での歯列矯正もできるようになりました。

健康の観点から言うと、不正咬合が改善されることで歯磨きがしやすくなり、虫歯(齲蝕)や歯周病予防につながる、あるいは噛み合せが改善することから人によっては肩こりや頭痛が改善されたなどという情報を色々なところで目にするようになりました。

このような背景から身近に感じるようになっている矯正治療ですが、実際どれくらいの割合の方が矯正治療を特別なものと感じなくなってきているのかというデータを見つけたのでご紹介したいと思います。

Q1)歯列矯正は特別なことだと感じますか?

・1.4%:感じる

・7.1%:やや感じる

・28.8%:どちらともいえない

・40.1%:あまり感じない

・22.6%:感じない

Q2)矯正装置(ブラケット)に対する抵抗感は昔と比べて薄れていますか?

・1.2%:薄れていない

・7.1%:あまり薄れていない

・25.4%:どちらともいえない

・45.3%:やや薄れている

・21.0%:薄れている

みなさんはいかがでしょうか。

60%以上の方が以前と比べて抵抗感がなくなってきているのですが、実は矯正材料の進化とは別に、全く変化していないこともあります。それは診断です。矯正治療は患者さん一人一人に対して検査をして診断し、矯正治療計画を立てていきますが、矯正専門医が行うという点は全く変わっていません。検査に関してはレントゲンやセファロ、CTなど進化していますが、検査と診断が重要であるということは全く昔も今も変わりません。

上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口、反対咬合)と一言でいっても原因も違い、その不正咬合の程度も全く違います。また上記と同時に叢生(デコボコ、乱ぐい歯、八重歯)なども併発していることも多々あります。患者さん一人ひとり全く違う状態から、綺麗な歯列へと治療していくのは、矯正専門医の経験を基にした診断が必要不可欠です。

矯正治療が身近になればなるほど、診断の精度を高め、患者さんにとってベストな治療を提供していくことが大切かつ絶対条件だと思い日々治療にあたっています。