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CLINIC
院長ブログ
2021.9.23
歯と健康のお話

こんにちは!メープル矯正歯科の山口です。

今回は、少しずつその関連性が知られ始めている歯と健康というテーマについてお話していきたいと思います。

おそらく皆さん、子供の頃からきちんと歯磨きをしなさいと言うようなことを言われて成長してきたのではないかと思います。これはもちろん歯を虫歯から守るといった意味もあるのですが、大半の方がそれ以上の意味を理解していないのではないかと思います。歯磨きを疎かにすることで引き起こされる問題はどの様なものがあるのでしょうか。

■歯周病
歯磨きを疎かにすることで、虫歯(う蝕)以外にリスクが高まるのが歯周病です。きちんと歯磨きが出来ていないと、歯と歯茎の間の磨き残しがプラークとなり、そこに細菌が繁殖してしまいます。そういった細菌が原因で、歯と歯茎の間の歯周ポケットが大きくなり、歯の土台が溶けて、歯が抜けてしまうということもあります。日本では45歳以降の歯を失う最大の原因は歯周病というデータもあります。

■全身への影響
昨年歯周病菌が体内に侵入してしまうと、認知症の原因物質が脳に蓄積されてしまうといった研究が発表されました。この認知症の原因物質は人間では通常ゆっくりと溜まっていき、認知症を引き起こすと言われていますが、まだその根本的な治療法は確立していません。そのため、予防することがとても大切で、この研究によって歯周病の予防が認知症の予防にも多少なりとも関連しているという事が推測されるようになりました。

その他にも、歯周病の部位から細菌が侵入し、糖尿病や心筋梗塞、狭心症といった様々な病気を引き起こすリスクを上げるといったことも報告されています。

残念ながら日本では歯周病が国民病と言っていいほど多いにも関わらず、こういった事実があまり認知されていないように感じます。予防歯科といった未然に虫歯や歯周病を防ぐためのメンテナンスに力を入れている歯科医院も増えてきていますので、改めて日本人も歯周病などのリスクについてもっと認知度が広まればいいなと思います。

矯正歯科もそういった観点から、歯並びを改善することによって日々の歯磨きをしやすくし、歯周病などのリスクの軽減にとても有効な治療です。長く、健康な体でいるためにも一度こういった問題について少し考えてみる時間を取ってみるのもいいのではないでしょうか。