(C) 2020 M.O.C.
CLINIC
院長ブログ
2023.7.8
取り外し式装置をしっかりと使うために

こんにちは!
メープル矯正歯科の山口です。

今回は、取り外し式装置をしっかりと使って、希望通りの治療結果を得られるためにどうしたらよいのかをお伝えできればと思います。

取り外し式装置と一言でいっても様々な種類があるため、まずはどの様な装置があるのかということを紹介していきます。

・ほぼ全員が使用する装置
①リテーナー
治療終了後に使用する装置で、目的としては歯の後戻りを防止するというものです。理想を言えばずっと装着していただきたいものなのですが、治療終了から時間がたつにつれて少しずつ装着時間は短くすることも出来ます。

・治療方法の選択によって使用することがある装置
①マウスピース型矯正装置
耳にしたことがあるという方も増えてきているかと思いますが、インビザライン等のマウスピースを今の歯列から少しずつ動かしていくように作成し、それを付け替えることによって歯を動かしていく装置です。最低でも1日20時間以上は装着していただく必要があります。

②ヘッドギア、フェイスマスク
小児期の患者さんの、顎の骨の成長・抑制を促すために使用する装置です。ご自宅にいる間は装着していただき、目安として1日12時間は使用するようにお願いしております。

③拡大床
顎(歯列)が狭い患者さんに対して、側方(横方法)に拡大するための装置です。装置の中心にねじがあり、それを回すと装置が側方に広がるため、顎が拡大されるというものです。こちらも1日12時間以上の装着をお願いしております。

この様に、毎日長時間装着する必要がある装置なのですが、違和感で夜眠れないという方や、ついつい装着を忘れてしまうなどでお悩みを持つという方も中にはいらっしゃいます。ではどの様な改善が考えられるでしょうか?

まず違和感が強くて眠れないという方は、装置を寝る前だけつけるものと勘違いしているケースがあります。基本的に最低装着時間はありますが、装着している時間が長くなるほど違和感は薄れてきますので、逆に起きている間も出来るだけ長く装着する意識をつけてみてください。

装置を付け忘れてしまうという方は、生活の動線を見直していただき、その動線上に装置が目に入るようにしていただけたらと思います。お風呂上りに目につくように洗面所の分かりやすいところに置く、自分の部屋の目立つところに置く、許されるなら食卓などに置いておくと家族の方の目にも付くからいいかもしれません。

ブラケットやワイヤーを装着して行う治療は、歯科医師が調整をするので患者さん自身に着脱をお願いすることはありませんが、取り外し式装置は装着している時間が効果と比例してきます。そのため、しっかり装着しないと治療期間が延びたり、治療方法の再検討などを行う可能性もあります。私たちも治療の時に「装置はちゃんとつけていますか?」という質問をすることがありますが、ちゃんと装着できていないなと思うときは噓をつかずに正直に言ってください。一緒に改善方法を考えていきましょう。