こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。
今回は、矯正の治療を開始した時期についてのアンケートを紹介していきたいと思います。今年調査会社が行った最新のものです。
最近よく小児の時期から矯正治療を開始したら、抜歯をせずに矯正治療を行えるという意見を聞くことがあります。ただ覚えておいて欲しいのが、全員が抜歯せずに治療が出来るという保障は無いということです。もちろん早期から治療を開始すれば骨の成長を踏まえた治療を行えるので抜歯をしなくて済む可能性は高くなりますが、個々の状態によって変わってくるというのが現状です。
◆あなたが矯正治療を始めた時期を教えてください。
・小学生以下・・・42.3%
・中学生、高校生・・・21.5%
・大学生・専門学生・・・5.8%
・それ以上・・・30.4%
この様なアンケート結果が出ていました。小学生以下から治療を始めたというのが一番多く、42.3%という結果になっています。小学生から中学生ぐらいを合わせると6割を超します。では、永久歯列期ではなく、乳歯列期の小児矯正を行うメリットは何かあるのかということも併せて紹介しておきます。
・非抜歯での可能性
上にも書きましたが、顎の骨の成長をコントロールしながら治療を行うことが出来るので、歯の並ぶスペースをある程度確保することが可能になります。しかし、それでもスペースが足りない人においてはやはり抜歯という選択肢を検討してもらう必要がありますので、100%抜歯せずに終われるというわけではありません。
・状態の悪化を防ぐ
上顎前突(出っ歯)や下顎前突(しゃくれ、受け口)などが今現状で既にあるという人は、放っておいたら状態が悪化してしまう可能性があります。そのため、初期の段階から改善することによって、将来の治療の程度を軽減するということは可能になります。
・癖の改善
指しゃぶりや頬杖などの何気ない癖を続けていくことによって不正咬合がひどくなることも良くあります。またパッと見ても分からない舌の癖なども大きく影響してくることがあります。治療を行いながら癖を改善するトレーニングも行いますので、通常より意識して癖を無くすことが可能になります。
この様にメリットもたくさんありますが、それももちろん患者さん個々の状態によって変わってきます。そのため、最も大切なことは、検査・診断をしっかりと行うということで、その結果次第では様子を見ながら必要になってから治療を始めるようにお伝えすることも良くあります。いずれにしてもこの検査・診断をまずはしっかりと行えるところで見てもらい、それから治療について考えてみるのも良いのではないでしょうか。