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院長ブログ
2023.8.5
スリープスプリントSAS

メープル矯正歯科の山口です。

今日は睡眠時無呼吸症候群SASに対する矯正治療のアプローチ、スリープスプリントについてお話していこうと思います。

スリープスプリントを説明する前にまずは睡眠時無呼吸症候群について説明する必要があります。睡眠時無呼吸症候群とは、上気道と呼ばれる呼吸の際の空気の通り道がふさがってしまい、寝ているときに何度も呼吸が止まってしまうという病気です。睡眠時無呼吸症候群で体の疲れが取れず、居眠り運転などで大きな事故につながったというニュースも時々目にすることもあるのではないでしょうか。

この睡眠時無呼吸症候群には様々な原因がありますが、噛み合わせが一つの原因になっているという報告もあります。特に下顎が小さい方や、下顎が後方に下がってしまっている下顎後退という症状の場合、上気道が塞がりやすくなり、睡眠時無呼吸症候群につながるというケースが出てきているようです。

対処法として、成人で下顎が小さい場合や下顎が後方に下がって上気道を塞いでしまっている場合、矯正治療と舌骨筋群と言われる喉の筋肉のストレッチ指導、正常な舌の位置と鼻呼吸の確立、下顎を前方位で適応させて咬み合わせを作ることによって気道が広がる可能性があります。気道を広げてあげることによって、いびきや睡眠時無呼吸症候群の改善に役立ちます。

また、肥満が原因の場合は、食生活の改善、運動等を取り入れた生活習慣の改善が必要になります。

この下顎を前方に移動するという治療を行う際、寝るときに透明の薄手のマウスピースを使っていただくのですが、それが今回のタイトルでもあるスリープスプリントです。保険適用の治療となります。ただこれは睡眠時無呼吸症候群の中でも軽度の方に適応があるもので、全ての患者さんに使用できるというわけではありません。まずは睡眠時無呼吸症候群の診療を行っている医科のクリニックに相談する必要があります。医科での睡眠時無呼吸の診断の元に歯科医院にてスリープスプリントの作製に入ります。

参考までに、重度な睡眠時無呼吸症候群の場合、CPAPと呼ばれる機械を用います。スリープスプリントによる治療が困難なケースです。

これまで、受け口(下顎前突・反対咬合)や出っ歯(上顎前突)など審美的な話も書いて きましたが、こういった噛み合わせまで含めた症状が様々な病気につながってきていると いうことがどんどんわかってきています。睡眠時無呼吸症候群もそのうちの一つで、それ以外にも肩こりなど身近な問題の解決につながったという患者さんも多くいらっしゃいます。これからは綺麗な歯並びと同時に、健康全体を含めた噛み合わせ治療の需要が高くなってくるのではないかと思います。何かお気付きの点やお悩み事がある場合はいつでもご相談ください。