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CLINIC
院長ブログ
2023.12.27
矯正治療中の歯間ブラシとフロス

こんにちは。メープル矯正歯科の山口です。

今回はよく質問を受ける、歯間ブラシとフロスについてお話していきたいと思います。

以前もデンタルフロスについてご紹介したことがありますが、やはり矯正治療中のむし歯予防はとても重要です。

ブラケット治療の場合、矯正治療中に虫歯になってしまうと一旦矯正装置を外して、虫歯治療をしてから再度装置を付け直すなど、費用も治療期間も余計にかかってしまいます。

マウスピース型矯正装置の場合でも、先に治療工程に合わせたマウスピースが出来上がってしまうため、治療によって歯の形に変化があったりするとマウスピースがはまらなくなってしまうことも出てしまいます。

通常の状態と比べて矯正治療中は、矯正装置の隙間などに食べかすが挟まりやすくなるため、虫歯予防としてメンテナンストレーニングは重要視しています。

■歯間ブラシ
まず、歯間ブラシとは小さな歯ブラシのような形状をしているのですが、違いとして毛先が360度ぐるっと回転させたように生えています。ブラシが毛ではなくシリコンになっているものや、L字に90度曲がって作られているものなど様々なものがあります。

使い方としては歯と歯茎の間にブラシを差し込み、歯の隙間に挟まっている汚れを除去するように使用します。細かい隙間の汚れを除去するために使用するので、矯正装置のワイヤーと歯の間に縦方向でブラシを入れて矯正装置の隙間の汚れを取る時などにも使用します。

■デンタルフロス
デンタルフロスとは、細い1本のひも状のもの(実際にはとても細い糸が何本もまとまってできています)で、一般的にはメジャーのように丸い容器に巻き付けてあるものを引っ張り出して好きな長さでカットして使用します。糸ようじのように、取っ手に紐が装着された状態で販売しているものもあります。

デンタルフロスの使用方法としては、細いひも状のフロスを歯と歯の間に咬合面(上下の歯と歯が当たる面)から滑り込ませるように入れて、歯垢をこそぎ取るように使用します。矯正装置がついていない場合は、歯面に沿うようにして使うのも重要です。
基本的に矯正治療中に使用していただくものは主に歯間ブラシ(または補助道具を併用したフロス)になるのですが、マウスピース型矯正装置を使用する場合などはワイヤーが通っていないためフロスを使用することも可能です。また、歯と歯茎の隙間が小さい方などは歯間ブラシを無理矢理ねじ込むと歯茎を傷つける恐れがあるため、フロスやタフトブラシをお勧めすることはあります。

■タフトブラシ
タフトブラシとは、毛先が小さくまとまっているブラシで主にブラケットの側面などを綺麗にするために使われます。

いずれにしても、使用方法をしっかりと理解し、適切に使用すれば口腔内のメンテナンス能力はかなり高くなります。
歯のメンテナンスは矯正治療が終わってからも一生続くものなので、長く健康的な歯を維持するために必要な技術を矯正治療期間中にしっかりと習得していきましょう。使い方がわからなくなったなどの場合もしっかりと説明しますので、いつでも質問してきてください。