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院長ブログ
2021.10.27
マスクが歯並びに与える影響

こんにちは!メープル矯正歯科の山口です。

今回は、マスクが歯並びに影響を与える可能性があるという事を耳にしましたので、そちらについて少し掘り下げていきたいと思います。

全国的に緊急事態宣言も解除され、飲食業界も含めて少しずつ経済回復の兆しが見え始めていますが、国内外での感染者数が0になることはなく、まだまだマスク生活は続くかと思います。そんな中、マスクが歯並びにどの様な影響を与える可能性について少し考えてみようと思います。

・口腔周囲筋(口周りの筋肉)の使用頻度低下
口腔周囲筋は、綺麗な歯並びを維持するのにとても大切な役割を果たしています。本来の正常な状態ですと、口腔内の舌が歯列に及ぼす力と口腔周囲筋が外から歯列を抑える力のバランスが整っているのが理想なのですが、マスクをしていると口腔周囲筋の使用頻度が少なくなる傾向にあります。笑う時にも目元の筋肉はよく使う様になったが、口を開けたり微笑んだりする機会は私自身も少し少なくなっているのではないかと実感することもあります。

・鼻呼吸から口呼吸への移行
マスクをしていなかったときは自然と出来ていた鼻呼吸ですが、マスクをしているとどうしても息苦しさを感じてしまい、口呼吸をしてしまうという人も多いのではないかと思います。口呼吸を頻繁に行ってしまうと、口が開きっぱなしになり、舌の位置が徐々に下がってきてしまいます。そうすると先程も書いたように、舌と口腔周囲筋のバランスが崩れ、不正咬合に繋がってしまう可能性もあります。

この様な原因が考えられますが、比較試験などを行っているわけではないので、あくまでも可能性の話です。上記に当てはまる人もいれば、そうでない人もいるかと思いますので一概には言えませんが、気に留めておいて損はないと思います。

矯正治療を行う際、「あいうべ体操」という口腔周囲筋のトレーニングを行うほど、口周りの筋肉は大切なものです。矯正治療をやっていないからできないというものでもないので、マスクで少し表情を出す機会が少なくなったなと感じる方は、鏡を見ながら積極的に表情を作る時間を作ってみてはいかがでしょうか。また、ご家族がおられる方は、いつも以上にしっかりと感情を表現しながら今日の出来事など話し合ってみるのもいいのではないかと思います。この他にも、何か気になることなどある場合はいつでもお気軽に問い合わせていただけたらと思います。