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院長ブログ

こんにちは!メープル矯正歯科の山口です。

今回は、稀ではありますが、耳の周囲が痛くなるケースについてお話していきたいと思います。

耳の周囲が痛いという主訴がある時には、まず専門の耳鼻科の受診を勧めるようにしています。ただ、耳鼻科でしっかりと検査をしてもらったにも関わらず特に異常な箇所はないと言われてしまうこともあります。その様な場合、お口の状態が原因となっている可能性もありますので、その理由について説明していきます。

まずは耳のどのあたりが痛いのかである程度原因を絞っていきます。

■顎関節症
耳の横(耳と頬の間ぐらい)が痛い場合、顎関節症の疑いがあります。顎関節症の原因は様々ありますが、過度の歯ぎしりや食いしばりなどで、歯がすり減ってしまうことがあります。そのため、食べ物を噛むときに顎関節を必要以上に大きく動かし、関節円板というクッションの役割をしている部分にダメージが蓄積されてしまいます。初期のころはあまり自覚症状が現れにくいのですが、重度になってくると耳の痛みや耳鳴りなど、耳に関する不調症状が現れることがあります。
口が開けにくいなと感じたり、食べ物を食べるときに顎の付け根がカクカク動くような感覚がある方は軽度な症状が発症しているかもしれませんので、一度受診してみることをお勧めします。

■親知らず(智歯)
耳の下あたりが痛い場合は、親知らずが影響している可能性があります。親知らずの周りの歯肉に菌が入り込み、歯肉に炎症が起きてしまうことを智歯歯周炎と言います。初期の症状であればそこまでひどい痛みを伴うことはないのですが、重症化してくると歯根に嚢胞が出来てしまうことがあります。こうなると歯周組織がかなり腫れて、痛みを伴ってきます。また、親知らずは歯ブラシが届きにくい部位になるので、虫歯になってしまっているというケースも考えられます。

この様に、歯科領域が原因で耳の周囲が痛くなることは考えられるのですが、いずれにしてもしっかりと検査してみないとはっきりとしたことは言えません。

常時痛みがある場合と、たまに痛みが出る場合なども考えられますので、痛みがある時の様子(どの部位がどの様に痛むのか)をしっかりと説明できるように記録していただけると検査の参考として非常に役立ちます。 痛み以外にも、ちょっと気になるといった違和感など、少しでも快適な治療生活を送れるように、全力でサポートいたします。

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