こんにちは。
メープル矯正歯科の山口です。
最近は矯正治療の認知度が上がってきたせいか、親御さんから小児期のお子さんの矯正治療に関する相談も増えてきています。
小児矯正のメリットとしてよく言われていることが、顎の骨の成長を促してあげることによって上顎前突(出っ歯)や下顎前突(しゃくれ、受け口)などの不正咬合の状態を骨格から改善することが出来る可能性があるということです。もちろんお子さんの成長段階や骨の状態によって治療の選択肢は変わってきますので、全員が治療可能というわけではありません。ただ選択肢としては取り外し式の床矯正というものやフェイスマスクという口腔外に装着するもの、大人と同じようにブラケットを装着するものなど種類はいくつか存在しています。そのため、現状でもっとも効果的な治療方法を提案させていただくことは出来ます。
しかし小児矯正は大人と比べて注意していただく必要性が増えますので、ブラケットを使用する治療に焦点を絞って紹介していきたいと思います。
■ブラケットの脱離や誤飲
食事の際に硬いものを食べたり、どこかに歯をぶつけてしまった拍子にブラケットが歯から外れてしまうことがあります。通常はブラケットとワイヤーが固定されているため、歯から外れてしまってもすぐに誤飲する可能性は低いですが、ずっとそのままで長期間放置するとブラケットが外れて誤飲に繋がります。そのため、外れてしまった際にはすぐ言うように日頃から注意していただけたらと思います。そして出来るだけ早く医院に連絡をして対処法を確認してください。万が一、飲みこんでも害はありませんので、ご安心ください。
■ブラケットを触る
ブラケットを装着して歯が動き始めるときに違和感を感じたり、少し痛みがあったりというケースはあります。しばらくしたら慣れてくるのですが、この時に気になるからといってブラケットを触ってしまう子がいます。少し触れた程度で問題になることは無いのですが、繰り返しずっと触ってしまうとブラケットの脱離や破損に繋がります。また、衛生的にもあまり良くありませんので、見かけた際には注意してあげてください。
■虫歯(う蝕)
歯にブラケットとワイヤーが装着されますので、歯磨きをするときにブラシが届かない部分が増えることになります。専用の細かい歯ブラシを使用してブラッシングの指導を始めに行いますが、自宅できちんと行なえているかは親御さんでチェックしていただくようにお願いしております。もし虫歯になってしまうとそちらの治療を優先しないといけないため、治療期間が延びたり費用が余分に掛かったりしますので注意してください。
■口内炎
ブラケットとワイヤーをリガチャーワイヤーという細い針金で留めているのですが、その針金の端が飛び出して口腔内に当たったり、メインのワイヤーの端がずれて当たってしまうことによって口内炎になってしまうということがあります。これに関してはおそらく本人が一番違和感を感じると思いますので、何か違和感を感じた際にはすぐに内容を聞いてあげてください。お子さんの治療になりますのでなかなか自分だけでどうすればいいのか、言われたことを上手く出来ているのかという判断をすることが難しい場面が多いと思います。親御さんも毎日とは言いませんが、定期的に気にかけてチェックしてあげてもらえたらと思います。