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院長ブログ
2016.5.20
小児矯正のサポート

こんにちは。

メープル矯正歯科の山口です。

今日は小児矯正について少し書いていこうと思います。

小児矯正は顎の成長を促すなど成長段階だからこそできる矯正治療のメリットがあるため、早い時期からの矯正治療を検討される方が増えています。そのような中、今日は大人としてのサポートの観点からお伝えできればと思います。

まず、神奈川県の日本臨床矯正歯科医会で行われた調査をご紹介したいと思います。

Q. 子供の矯正治療を決めた理由は何ですか?

・子供の将来を考えて(親が決めた):70%

・子供本人が希望した:30%

お子様本人が矯正治療を希望した場合ももちろんありますが、7割の場合親御さんが治療を決めたというデータです。

治療目的としては、発音の問題、上顎前突(出っ歯)や下顎前突(反対咬合、受け口、しゃくれ)などの見た目に大きく関わる不正咬合の改善など様々あります。理由は様々ですが、今回注目したいのが、大半が子供本人の意志で治療を開始したわけではないという点です。矯正治療はある程度の期間が必要になります。小児矯正の場合は骨のサポートをする期間から永久歯に生え替わり本格治療に入り、そして保定装置期間へと続きますので、成人矯正よりもトータルで考えると長くかかる場合があります。

この矯正治療期間において、単にブラケット(矯正装置)を取り付けて歯が並ぶというだけでなく、実は取り外しの矯正装置を使う場合も多いです。当院で使用している取り外し装置は、上あごと下あごを同時に拡大しますが、なるべく長い時間装着する必要があります。しかし、この装置はご自身で取り外し可能なため、患者さん本人の協力が必要不可欠になります。

自分の意志で矯正治療を開始していない場合、着脱式のものを装着したがらないというケースもあります。そういった時には親御さんのサポートが必要になります。

常に装着しているかの確認をするということではなく、患者さん自身が装着をするよう、日々コミュニケーションを取っていっていただきたいと思います。矯正治療は長い期間が必要になりますが、歯並びや噛み合せがどんどん改善してきていることも実感できます。それを家族一緒に楽しみながら進めていっていただくことがとても大切です。

本人、ご家族が前向きに矯正治療を捉えると、矯正治療中にうまれる疑問や不安なども矯正専門医と相談しながら進めることにもつながります。ぜひ日々矯正治療を楽しみながら、そして本人、親御さん、そして矯正専門医とパートナーを組んで進めていければと思います。